内部監査を効率的に実施するための手順
- 敏行 鎌田
- 2024年11月18日
- 読了時間: 3分
更新日:2024年12月17日
内部監査は企業がコンプライアンスを確保しリスクを管理するだけでなく、業務効率を改善するためにも大切です。しかし、その手法や手順が適切なものでない場合、不十分な監査になり、リソースが無駄になってしまいます。本記事では、内部監査を正しく効率よく実施するための手順を解説します。

1. 内部監査の実施手順
内部監査の手順は以下の5つの手順で構成されます。
1内部監査計画の策定
まず初めに、明確な計画を策定することが大切です。
監査目的とスコープを策定:どの部門の業務プロセスを監査するのかを策定します。
リソースの確保:必要な人員や時間、予算を試算します。
スケジュールの設定:内部監査の実施日と報告日を事前に決めておきます。
チェックリストの作成:内部監査の基準や確認ポイントをチェックリストにします。
2内部監査の準備
計画を策定したら、内部監査の実施に向けて準備を行っていきます。
対象となる部門への事前通知:内部監査対象となる部門に日程や目的を伝達します。
必要資料の収集:業務手順書、業務の規定、過去のデータ等の関連資料を手配します。
3内部監査の実施
準備が整ったら、実際に内部監査を行います。
現場データの確認:現場のデータを収集し、業務プロセスが規定通りに実行されているかを確認します。
インタビューの実施:担当者や管理者に対し、業務やリスクについて質問します。
証拠の収集:書類やデータを確認し、必要に応じて写真なども残しておきます。
4内部監査結果の報告
内部監査の結果を整理し、報告書としてまとめます。
問題点の特定:リスクや改善点が発見された場合、それを明記します。
改善提案の提示:問題点に対する解決策だけでなく、業務の効率化案も記載します。
経営層への報告:経営者や関連部門に結果を共有します。
5改善措置のフォローアップ
内部監査の目的は、問題を指摘するだけでなく、その解決をフォローアップすることや、業務の効率改善も大切な目的です。
改善計画の確認:指摘を行った対象部門が提出する改善計画を評価します。
実施状況の追跡:改善施策が実施されているかを定期的に確認します。
再監査の実施:必要に応じて一定期間後に再監査を行い、問題の再発防止を図ります。
2. 内部監査を効率化するポイント
以下のポイントを押さえることで、内部監査の効率と効果を高めることができます。
リスク指向の監査:すべての業務を網羅するのではなく、リスクや発生頻度が高い部分に集中する。
チームのスキル向上:監査メンバーに対しても継続的なフォローアップを実施する。
テクノロジーの活用:デジタルツールを導入し、データ分析や進捗管理を効率化する。
コミュニケーションの強化:対象部門と日頃から良好な関係を築き、協力的な環境を作っておく。
3. まとめ
内部監査は企業の課題発見やリスク管理を実現するだけでなく、業務効率化を行うための重要な手段です。本記事で紹介した手順を参考に、自社の内部監査プロセスを見直し、効果的な改善を進めてみてください。







